薔薇の迷夢

ピチレモンについて書かれた日記

起用法

より特色が現れるのがピチモの起用法に関する点です。「準グランプリの扱い」と「表紙」と「壁谷偏向」の3つの点を見ていきます。

資料は、それぞれ編集長交代前後1年分のピチレモンとします。篠田時代は04年6月号〜05年5月号、白井時代は05年6月号〜06年5月号のそれぞれ12冊の傾向を検討します。


(1)準グランプリの扱い

[篠田] 高野   4回   [白井] 貝森  2回 
     田中美  2回        吹田  9回
     松前   4回        松井  8回

上の表は、各編集長の下での準グランプリ受賞者の合格後1年間における本誌登場回数です。グランプリは毎回登場ですので除いています。白井体制の一期生である祐実ちゃんにさやかちゃんは、準グランプリながらほぼ毎号登場しているといっていいくらいの数字です。これは、篠田時代の「準グランプリは年に2〜3回の出番」とは比較にならないほどスゴイ数です。

ちなみに、加藤里奈ちゃん(卒)や、澤田実和バイ、さらには現在大活躍中の占部佑季ちゃんですらも、篠田時代においては「準グランプリ」という理由で、出番がほとんどありませんでした。まさに、準グランプリはあくまで「準ずるもの」として、徹底してグランプリと差別し、1年間に2〜3回、しかも数カットという出番しか与えない「グランプリ至上主義」の篠田氏。

対して準グランプリの出番を大幅に増やしたのはもとより、さらに彩央里ちゃんより祐実ちゃんを、桃ちゃんより里美ちゃんを(合格は篠田時代ですが、さとみんの起用が桃ちゃんを上回るのは白井時代に入ってから)といったように場合によってはグランプリ以上に準グランプリを重用する「実力至上主義」の白井氏。編集長交代により、確実に「準グランプリの扱い」が変わったといえそうです。


(2)表紙までの期間

[篠田] 藤澤(GP) 13ヶ月
     大山(GP) 12ヶ月

[白井] 太田(GP)  6ヶ月
     加地(外)  6ヶ月
     吹田(準) 11ヶ月

上の表は、それぞれの編集長時代別の、表紙初登場までに要する期間です。篠田時代はグランプリで最低12ヶ月以上、外部系は、2〜3年(長谷川愛・夏帆など)といったものが相場でした。また、準グランプリはほぼ皆無でした(浅田美穂・広重美穂・峰のぞ美ら初期オーデ合格の重鎮は除く)。

ところが、05年春以降、とくに06年に入ると、たった半年で彩央里ちゃんに加地くんが、さらには準グランプリながら祐実ちゃんが11ヶ月で表紙になったりと、明らかに表紙の基準が変わりました。この点に関しては、「表紙の重みが失われた」という批判もあるようですが、ここでも「保守的な篠田氏」vs「新しモノ好きの白井氏」という違いが見て取れます。


(3)ひとりエース

 表紙・・・11ヶ月連続中
 登場・・・19ヶ月連続中

上の表は、明音ちゃんの現在の記録です。もちろん前代未聞です。「出すぎ」という声もよく聞かれます。確かに、各所の「人気投票」でも「検索数」でも1位でこそはありますが、とはいえ2位との差がそれほどあるとは、つまりは、このピチレにおける扱いほど、他のピチモとの差があるとは思えません。ということで、これはひとえに白井編集長による「ピチレ=壁谷」で定着させていく強い意志、販売戦略といえそうです。