最後に、休刊とは直接に関係ないですが、アイドルによるモデル進出について考えてみます。その昔、アイドルとモデルは全くの別物でした。アイドルといえば男性のもの。「オタク」「水着グラビア」「ぶりっこ」といったイメージ。対して、モデルは女性のもの。「長身」「スタイル抜群」「クール」などなど。とにかく、両者の間にはハッキリと線引きがなされていました。
ところがここ数年です。特にAKB48の影響でしょうが、アイドルとモデルの垣根がなくなってきました。男性のものであったはずのアイドルに、多くの女性ファンが、とくに小中学生の女の子のファンがつくようになり、その結果、アイドルが、より一般化してきたのです。
すると、そこは芸能界。早いもので、さっそくAKB以外のアイドルを抱える芸能事務所がこの流れに便乗し、各中学生雑誌に売り込みをかけ、専属モデルとして加入させるようになりました。ラブベリーはアイドリング!!!の朝日奈央ちゃんや橋本楓ちゃんがいて、ニコラにはさくら学院の松井愛莉ちゃんがいます。そしてピチレにはSUPER☆GiRLSの前島亜美ちゃんが加入しました。
アイドルの側（事務所サイド）は、これまでの男性ファンに加え、新たに女子小中学生のファンを獲得でき、一方、編集部側（雑誌サイド）は、人気アイドルを専属にすることで、これまでの読者層と異なる新たな読者を獲得できるということで、両者の利害がピッタリ一致したわけです。
ということで、今後ますます、アイドルが優先的に専属モデルとして加入するケースが増えてくると思われます。なお、基本的に各誌のアイドル枠は、非オーデです。ということは、ただでさえ飽和状態の専属モデルに、人気アイドルが入って来ることにより、ますます専属モデルになるための争いは激化していきそうです。
