薔薇の迷夢

ピチレモンについて書かれた日記

総選挙授賞式

7月某日、「ピチモ総選挙2011」の授賞式が、東京は五反田の学研本社ビル3階大ホールにて行われた。この物語は、上位入賞の10人が、各自壇上にて語ったスピーチをつづったものである。

なお、確定順位について、実際は4位と5位、および6位と7位が、それぞれ同率であったが、物語の便宜上、以下の通り振り分けてある。

●第10位:小林由理

小林 「えっと、ピチモになる前までは、こんなにたくさんの人に自分のこと
    を知ってもらえたり、ファンレターもらえたり、イベントやファッショ
    ンショーで、たくさんの人と出会えることなんて、無いと思ってました」

と、ピチモになってからの1年の劇的な変化を、その喜びとともに語った。



●第9位:荻野可鈴

荻野 「かりんは、ホントに自分に自信がありません。身長も低いし、かわいくないし、
    堀北真希にも似てないし―――」

と、柄にもなく、謙遜する荻野。

ここで会場のファンから・・・

観客 「似てるよ〜!」

との声が飛ぶと、はじめて笑顔を見せた。



●第8位:佐藤葵

佐藤 「みなさんのお陰で、1年間、こうしてピチモとしてやってこられました。
    これからもピチレを愛して、さらにがんばっていきたいと思います」

と、佐藤らしい優等生的なスピーチ。



●第7位:星野悠月

星野 「努力は必ず報われるっと。 わたくし星野悠月は、今年中に夢である『留学
    すること』の実現をもって、証明してみせます!」

と力強く宣言した。



●第6位:伊藤梨沙子

伊藤 「去年わぁ、24位だったんでぇ〜、こんな上位になるなんて思ってなくて、
    コメント用意してなかったんですぅ〜」

観客 「(あたたかい歓声)」

と、笑いを誘った後

伊藤 「えっとぉ。りしゃこわぁ、スロースターターなんですけどぉ〜。ちょっと遅いか
    もしんないんですけどぉ〜。これからぁ、本気で頑張りたいと思いまぁす」

と、珍しくやる気を見せた。



●第5位:山田朱莉

山田 「うちは、順位なんちゅうただの数字に左右されへんでぇ〜。うちのこと、信じてや!」

と、サバサバした表情で語った。



●第4位:清野菜名

清野 「去年上京して、ひとり暮らしを始めて以来、正直、ひとりぼっちで寂しいなって
    思ったりすることがあります。でも、これから事務所を移って心機一転」

ここで、ファンに向かって呼びかける清野。

清野 「せ〜の?」

観客 「がんばるんば〜!」

と、会場と一体になり、おなじみのフレーズを合唱。



●第3位:江野沢愛美

江野沢 「まなは、非オーデでエイベックスの自分が3位だなんて本当に恐れ多くて・・・。
     でも、周りのみんなが頑張っている姿を見て、まなもピチレにいる限り、向上
     心を持ち続けなきゃいけないなということを学びました」

と、これからピチレの中心となる自覚を語った。


●第2位:藤井千帆

藤井 「第三者はいろんなことを言います。SUPER☆GiRLSから、天てれから、東宝シンデレラ
    から、どんどんピチモに入れて、これで本当にピチレと言えるのか・・・。そもそも
    ピチモはオーディションが基本じゃないのか。いろんなことを周りは言います。
    ですが、わたしたちにとって部数というのは読者の皆さんの愛なんです!」

と、非オーデや事務所組の正当性を、しっかりと主張。



●第1位:志田友美

司会 「それでは、いよいよ第1位。改めて、つつしんで発表させていただきます」

観客 「(大歓声)」

司会 「ピチモ総選挙2011、第1位は―――」

観客 「(大歓声)」

司会 「最終獲得票数346票。タンバリン所属、志田友美!」

観客 「(大歓声)」

拍手と歓声の中、壇上に上がる志田。

大きく深呼吸し、会場を見渡し、マイクを取る。

志田 「ゆうのこと、嫌いな方もいると思います。10ヶ月連続表紙とか、調子乗ってる
    って思う方もいると思います。でも、一つだけ、みなさんにお願いがあります」

ここで静まりかえる会場。

志田、一呼吸おいて続ける。

志田「ゆうのことは嫌いでも、ピチレのことは
   嫌いにならないでください!」

この瞬間、会場は割れんばかりの大きな拍手に包まれた。



最後に、1位の志田と、2位の藤井がステージ中央に進み出て、向かい合う。

藤井 「ゆうみんは、ピチレの顔です。ゆうみんが笑顔で前を向いてくれてれば、
    それでいいです。これからも一緒にピチモを引っ張っていきましょう!」

志田 「うん」

こうして、志田と藤井がしっかりと抱き合ったところで、授賞式は終了となった。

(完)