三月の兎

かつて三月の転校生と呼ばれていた日記

最新の部数データ発表

きのう、「日本雑誌協会ホームページ」上にて、2011年の第3四半期(7月〜9月)分、「ピチレモン」「ニコラ」「ラブベリー」の主要3大誌中学生雑誌部数データが公表されました。

公式部数は、1年を「(A)1〜3月」「(B)4〜6月」「(C)7〜9月」「(D)10〜12月」と4つに区切って、それぞれ3ヵ月ごとに最新のデータが発表されるわけですが、今回の分は2011年における第3回目の発表。数字は「算定期間2011年7月1日〜9月30日に発売された各誌の1号あたりの平均印刷部数」ということで、各誌とも8月号、9月号、10月号の平均部数ということになります。

なお、今期の発表では、なんといってもラブベリーの部数に注目が集まります。まさにAKB効果が本格的に部数に出てくるところ。さてさて、その効果はどうだったでしょうか?

データ解説

ニコラが22万5千部で今期も圧勝。ピチレは、ニコラの約半分となる11万8千で2位。そして3位がラブベリーで、こちらはついに10万部の大台を割ってしまい、9万9千。それにしても、10万割れは危険サイン。思えば、10万を切って以来グングン落ちていったハナチューが今は休刊となっている例からも、ラブベの今後がちょっと心配されます。

中学生雑誌の部数の期別推移(2010年〜現在)


表の見方
各誌の2010年〜2011年にかけての、3ヵ月ごとの部数データです。各データの数字の左にある「カッコ内の小さな数字」は、前期と比べての増減です。プラスの場合「青字」で、マイナスの場合「赤字」で表記してありますので、青字の場合は「部数が増えている」、赤字の場合は「部数が減っている」ということになります。

1位「ニコラ」の場合(前期比:プラス7500部)


さすがのニコラも、3期連続で部数減が続いていましたが、ついに今期は部数が回復。それも、プラス7500ということで、一気に盛り返してきました。

それにしても、今回の算定期間は8月号〜10月号の3冊。ということは、ニコラとしては大エース川口春奈ちゃん&現セブンティーンモデル立石晴香ちゃんの卒業直後ということで、おそらく部数を減らすだろうという予想の下、この7500部プラスは、やっぱり中学生雑誌ナンバーワン。人気モデルの卒業に左右されず、ちゃんと読者の心をつかんでいる証拠といえそうです。

2位「ピチレ」の場合(前期比:マイナス5500)


前期はマイナス10000という急落のピチレモンですが、今期も5500部の減。ついに、12万台を割り、過去最低の11万8千部となってしまいました。

では、算定対象の8月号〜10月号に、ピチレ本誌ではどんな企画があったでしょうか。たしかに、7月号の「オーディション合格発表」「水着特集」といった大型企画こそなかったですが、8月号は「19期新ピチモの本格登場開始」、9月号は「清野菜名ちゃん卒業特集」、10月号は「前島亜美ちゃんの初表紙」に「山田朱莉ちゃんの100質」と、それぞれに目玉企画もありました。さらには、毎月のように非オーデの新ピチモも加入していて、各号ともにけっして注目度が低かったわけでもありません。にもかかわらず、5000部以上も落ちてしまったことは、やっぱり残念です。

ただし、ピチレモンにおける今年最大のニュースとなった未来穂香ちゃんや井之上史織ちゃんの電撃移籍加入は11月号からということで、今回の対象には入っていません。なので、次こそ確実に部数が回復するはずだし、期待したいと思います。

3位:ラブベリーの場合(前期比マイナス6300)


グラフからも分かるとおり、2010年までは常に安定して12万部を維持したラブベリー。それが2011年に入ると一転、急落を始めます。1〜3月期に1万2千も減らすと、続く4〜6月期も2000減らしました。そして今回も下げ止まらず、再び大量に6300の減。ついに10万の大台すら割ってしまったのです。

でも、ちょっと待ってください。ラブベリーは、この1〜3月期の「1万以上も落とした危機」に対処するため、大型補強をしたのではなかったのでしょうか。編集方針を大幅に変えたのではなかったのでしょうか。

ラブベリーのAKB効果は?

それが、「AKB・SKEシフト」であり、「エヴァーグリーンの卒業」。松井珠理奈ちゃん(SKE48)や前田亜美ちゃん(AKB48)を専属モデルとして補強。代わりに、エースほののん達エヴァーグリーン勢が出て行きました。

珠理奈ちゃんに関しては、就任後すぐにソロ表紙として起用され、以後、専属モデルでない前田敦子さんや板野友美さんまでもが、立て続けにラブベリーの表紙を飾るという、中学生雑誌としては珍しい事態に。

そして、注目の今回の算定期間である8月号の表紙は板野さん他、9月号が珠理奈ちゃん他、10月号が珠理奈ちゃん&亜美ちゃんのツーショット。このように6月号以降、ラブベリーの表紙には、毎月1人は必ずAKB・SKEが出ているわけですが―――。

結果として読者離れ

たしかに、人気アイドルの専属モデル加入は衝撃であり話題性もあります。そのアイドルのファンが新たに読者となるので、一見部数は大幅に増えるようにも思えます。

ですが、アイドル目当ての読者は絶対に定着しません。ましてや、専属モデルオーディションによらない安易なアイドル補強によって、これまでラブベリーを支えてきた人気モデルの出番が減ったり、さらには人気モデルが出て行ったりしてしまっては、それこそ本末転倒です。

アイドル目当てで新しい読者が入ってくる代わりに、古くからの読者&本当にラブベが好きな読者がやめていってしまっては、その部数アップも一時的なものとしかなりえず、長い目で見れば逆効果。確実にマイナスです。

しかも、今回出たデータとして、AKB効果による部数アップどころか、なんと6000部の減少という事実までもが明らかになりました。まだ結論を出すにはちょっと早いかもしれませんが、それでも現時点では、このラブベリーの方針転換は、読者の支持を得られず明らかな失敗だったといわざるをえないと思います。

まとめ

ピチレモンが最近は過度に非オーデに頼り、ラブベリーが上記のようにAKBに頼るのに対し、ニコラは自前のオーディション組がしっかり人気モデルへと成長してきています。同時にバランスよく非オーデを採用し、ニコ☆プチ出身も受け入れています。今日の部数比較日記を書くに付け、そんな編集方針の安定感も、現状の「ニコラ人気」の理由の1つかもしれないと思わされました。