薔薇の迷夢

ピチレモンについて書かれた日記

中学生雑誌部数ランキング2012春

GYOPI2012-05-13

■中学生雑誌の売り上げ部数
5月8日、中学生ファッション雑誌各誌の最新公式部数(2012年1月〜3月分)が、日本雑誌協会ホームページ上にて発表されました。ということで今日は、3ヶ月に1度の恒例、中学生雑誌各誌の売り上げ部数の最新ランキングです。

とはいっても、現在の中学生雑誌は、かつてのようにピチレモン、ニコラ、ハナチューラブベリーと4誌があった時代と異なり、ピチレとニコラの2誌体制。ランキング発表も、すっかりさびしくなってしまいました。

そこで前回の集計から、協会サイト上でも両誌と同じ分類(女性誌-ローティーンファッション部門)になっているニコプチも加えた、合計3誌のデータで比較するようにしています。


■2012年1月〜3月期分


■各誌の部数を比較して
部数データは、「算定期間2012年1月1日〜3月31日に発売された各誌1号あたりの平均部数」(協会HPより)となっています。つまり、これで各誌が1号あたりに何万部売れてるのか、最新の事情が分かるわけです。

トップはニコラで22万7千部。いつもどおり、大きく離れて断トツのトップです。続く2位がピチレモンで12万3千部。僅差の3位がニコ☆プチで11万6千部となります。

ここで、なにより注目なのは、前回の集計(2011年10〜12月期)と比べ2位と3位が逆転したこと。以下の「部数推移グラフ」からもハッキリ分かるように、今回8千部も増やしてきたピチレが、ようやくニコプチを抜きました。ここらあたりの逆転劇については、以下の誌別の解説のところで詳しく検討していきます。



■各誌別の部数推移(2010年〜現在)

表の見方
各誌の2010年〜現在にかけて、3ヵ月ごとの部数データです。各データの数字の左にある「カッコ内の小さな数字」は、前期と比べての増減です。プラス(部数増)の場合「青字」で、マイナス(部数減)の場合「赤字」で表記してあります。ニコプチのみ、データは2010年の7〜9月期からのものとなります。


■1位:ニコラ・・・中学生雑誌ナンバーワン

前期比プラス3000部で、相変わらずの大人気。中学生雑誌ナンバーワンの座は、ますます不動のものとなりつつあります。右肩上がりのグラフからも、その勢いはハッキリと見て取れます。なお、唯一グラフの谷になっている2011年の4〜6月期ですが、ここはもちろん震災直後のもの。ここで部数を落とすのは、仕方のないところです。

でもニコラ。なんでこんなに人気なんでしょうか。ピチレとそれほど変わらないと思われるのに、10万部以上もの差があるのはどうしてでしょうか。ちょっと考えて見ます。

そもそもニコラのモデルさんで、ニコ読だけでなく一般的にも知名度が高いのは、リハウスガールの山本舞香ちゃんや、さくら学院(卒業)の松井愛莉ちゃんくらいではないでしょうか。しかも、他誌の読者でもニコラのエースを知っていた「まりきょん」(西内まりやちゃん&日南響子ちゃん)時代や、「はるハル」(川口春奈ちゃん&立石晴香ちゃん)と異なり、現在のエースは誰か、けっこう知られていない感じも受けます。

対してピチレはどうでしょうか。女優として売り出し中の未来穂香ちゃんをはじめ、おはガールの井之上史織ちゃんに、天てれの重本ことりちゃん、SUPER☆GiRLSの前島亜美ちゃん、アイドリング!!!の玉川来夢ちゃんなどがいて、他にもグラビア系で活躍する子もいたりします。ということで、一般知名度&話題性でいったら、明らかにピチモの方が上。

にも関わらず、本誌の部数に関しては、ピチレの2倍、それこそ10万部以上ニコラの方が売れているのです。そういえば、単純にモデルの知名度&話題性が、そのまま部数に結びつかないのは、AKB48を専属モデルとして起用したラブベリーの休刊によって証明されていました。(⇒参考:ラブベ休刊ドキュメント

こうなると、たしかにモデルの知名度も重要ですが、それ以上に、ファッション誌としての誌面づくりや、読者投稿コーナーの内容の充実、そしてなによりモデル体型が多く揃った専属モデルのスタイルなどなど、読者のニーズに答える総合的な魅力ということになるのかもしれません。このあたりについては、後日改めて詳しく書きたいと思ってます。


■2位:ピチレモン・・・大幅アップの原因は?

そんなニコラに圧倒的な差をつけられているピチレモンですが、なんと今期は、いつになく大幅のプラスです。ピチ読にとっては、喜ばしいデータ。前期比プラス8000部ということで、グラフのようにV字回復。一気に12万台まで戻してきました。では、この部数増の理由は何があげられるでしょうか。

まずは、非オーデ陣の充実です。ラブベリーから引き入れた未来穂香ちゃん&井之上史織ちゃんを、初登場&初表紙で大々的に売り出したこと。SUPER☆GiRLSの人気上昇に伴い前島亜美ちゃんが、すっかり定着したこと。さらには、玉川来夢ちゃんがアイドリング!!!に合格したことなどなど、2011年に非オーデを大挙加入さた効果が、ここにきてようやく表れてきました。これが1番の原因。

続いては、次期エースが見えてきたこと。これまでは、志田友美ちゃん&江野沢愛美ちゃんの「まなゆう」が絶対的なエースとして君臨し、表紙も本誌登場数も独占してきましたが、じょじょに、山口乃々華ちゃん&小林玲ちゃんの「ののレイ」や、関根莉子ちゃん&中山咲月ちゃんの「りこさつ」といった、次世代エース候補の登場が増えてきました。登場モデルの多様化、これが2番目。

さらには、オーディションの開催です。今回の集計対象期間である2011年の1〜3月といえば、まさに第20回ピチモオーディションの応募受け付け真っ最中。で、これに応募するには、必ず本誌についている専用応募用紙が必要です。となると、普段からのピチ読だけでなく、オーディションに興味ある人やモデルに興味ある人が応募するために本誌を買うので、この時期の売り上げがアップするというわけです。

ということで、今期の部数アップは以上のような要因によるものと説明できると思います。なお、次回の集計対象となる2012年4〜6月期は、6月号に「ピチモプロフBOOK」が、7月号では「水着特集」に「オーディション合格発表」が控えており、ますます売り上げを伸ばすチャンス。このまま順調に行けば、次期集計では13万部台に載せることも可能だと思います。


■3位:ニコ☆プチ・・・大幅ダウンの原因は?

グラフからも明らかなように、ニコプチが大幅ダウンです。今期は、過去最大となる5000部も減らし、ついに11万部台となってしまいました。かつ、2011年の4〜6月期以来ずっと4期連続で、つまりは1年連続で減らし続けいます。こうして、最盛期は13万部あったニコプチですが、今回、11万6千にまで減ってしまったわけです。

その理由としては、同年代の読者を対象とした「JSガール」創刊の影響と、2010年から2011年にかけて、人気の専属モデルの卒業があげられると思います。

前者の「JSガール」は、2011年の2月の創刊から1年たち、その存在が定着してきたところです。創刊時の6万部から、現在は、公式な数字ではないものの、ネットで見ると8万前後にまで増えたともいわれています。すると、まさに対象読者層がすっかり被るニコプチとしては、この状況での部数アップはなかなか厳しいのかもしれません。

後者の卒業については、近年、三吉彩花ちゃんが「Seventeen」へ。井之上史織ちゃん&関紫優ちゃん&森高愛ちゃんが「ピチレモン」へ。そして、奏音ちゃん&飯豊まりえちゃんが「ニコラ」へと進んだことで、それぞれのモデルさんのファンが、それぞれ新しい専属誌へと追いかけていったケースも多いようです。

とはいえ、いくら部数を減らそうが、ニコプチが、未来の人気モデルの供給源であることは変わりありません。上にあげた6人は直近2年分(2010年〜2011年)の卒業生ですが、当然それ以外にも、多くのニコプチ出身モデルが各誌で活躍しています。また、今年の卒業組でいうと、澤田汐音ちゃん&五十嵐ありさちゃんは、すでに専属誌が決定している模様。

とにかく、ニコプチ専属モデルを経験することの価値・重要性は、将来的に本格モデル志望であれ、女優志望であれ、アイドル志望であれ、芸能デビューの第一歩として、ますます高まっているといえます。