■非オーデとは？
オーディションを受けずにピチモになる方法として、いわゆる「非オーデ（非オーディション）」と呼ばれる制度があります。この方法によりピチモになるモデルさんは、それぞれ、所属する事務所に推されている人たちです。各事務所が、わざわざ非オーデにてピチモに押し込むということは、すなわち力を入れて売り込んでいるタレントさんであるというわけです。（⇒参考：「非オーディション研究」）
■非オーデの2分類
で、こうして入ってくる非オーデには、主に2つのタイプに分類されます。それが「芸能活動未経験組」と「芸能活動経験組」になります。以下、具体的に両者についてみていきます。
まず、芸能活動未経験組について。こちらは、現時点で芸能活動をまったくしていないか、もしくは活動歴が浅い子です。そんな新人さんを、これから売り出すにつき、その「箔付け」としてピチモに入れてくるパターン。つまり、ピチレモンという伝統ある中学生雑誌のモデルさんであるということを、新人タレントを売り出すためのひとつの手段とするわけです。
例えば、反田有沙ちゃんや君村マキちゃん、川原真琴ちゃんに夏帆ちゃんなど、「初めてのお仕事が『ピチレモン』」といったタイプが、この分類になります。
もう1つが、すでに芸能活動をしているプロの子が、そのファン層の「補完」のため、もしくは現在のお仕事の「連動」として入ってくるパターン。これは、たとえば、現在アイドルをやってる子の場合、ファンのほとんどが男性であることから、新たに同年代の女子小中学生からの支持を得るためピチモになるパターンが前者。一方、「おはガール」や「ドラマ出演」「映画主演」などなど、比較的大き目のお仕事が決まった子について、それに連動して一気に顔を売るためピチモにするパターンなどが後者といえます。
なお、前者（補完）が「アイドル系」の子で、今日の本題として後述する面々。後者（連動）は「女優系」の子で、加地千尋くんや池澤あやかちゃん、高山侑子ちゃんといったあたり。
■アイドルグループからピチモになるパターン
で、いよいよ本題です。今回、次号から非オーデにて前島亜美ちゃんが入ってくることになりました。亜美ちゃんはというと、エイベックスのオーディションを経て、晴れてアイドルグループ「SUPER☆GiRLS」のメンバーとしてデビューしてたばかりではありますが、それでもすでにCDも出しているアイドルグループ所属ということで、経験組分類となります。
では、亜美ちゃんのほかに、過去どんな芸能活動経験組が、非オーデにてピチモになっているでしょうか。今日は、亜美ちゃんにならい、とくに「アイドル」というキーワードから、見ていきたと思います。
■アイドルからピチモ
かつてアイドルグループに所属していて、その後ピチモになったパターン。もしくは、アイドルグループに身を置きつつ、アイドルとしての活動も行いながら、並行してピチモをやるパターンのモデルさんについて、その所属グループと共に、個別に解説してみます。
なお、「ピチモからアイドルデビュー」というパターン、つまり、「ピチモが先で、アイドルデビューが後」というケースについては、今日のテーマとは反対の流れですので、その代表例であるピチモで結成したユニット「ピポ☆エンジェルズ」は除いてあります。
- SUPER☆GiRLS（スーパーガールズ）
- 前島亜美ちゃんが所属する、avexアイドルオーディション2010から誕生したアイドルユニット。CDアルバム『超絶少女』にて、2010年12月にメジャーデビュー。なお、本日3月23日発売予定だった、1stシングルは、地震の影響で延期になりました。そんな12人のグループにて、最年少としてがんばるのが、次号からピチモとなる亜美ちゃん。初登場・初ピチ撮がどんな風になるのか、今から楽しみです。
- Dream5（ドリームファイブ）
- 重本ことりちゃんがリーダーを務めるボーカル＆ダンスグループ。NHK教育の人気番組『天才てれくん』内にて結成されたユニットで、CDも発売中。とにかく、ことりちゃんといえばその歌唱力は抜群で、『ピチレモン』本誌でも「ピチモの歌姫」などと紹介されています。
- Fortune Cookie（フォーチュン・クッキー）
- 高田里穂ちゃんの所属していたアイドルユニット（現在は解散）。里穂ちゃんは4人組の最年少でした。福岡の事務所時代のユニットということで、それほど全国的な活動は無く、4人の中で里穂ちゃんが出世頭ということになります。
- Power Age（パワー・エイジ）
- ピチモ卒業生の安倍エレナちゃんが所属していたスターダストのアイドルユニット（現在は解散）。エレナちゃんといえば、おっとりと上品な外見ながら、実はダンスになると、見違えるくらいカッコいいことで定評がありました。ちなみに、エレナちゃんといっしょにP-A所属だった有名人といえば、現在はAKB48で活躍する市川美織ちゃんや、ももいろクローバーで活躍する有安杏果ちゃん、さらには女優として活躍する岡本杏理ちゃんなどがいます。
- Berryz工房（ベリーズこうぼう）
- ピチモ卒業生の菅谷梨沙子ちゃんが所属する、ハロプロのアイドルグループ。そこで、最年少ながら、最も人気＆歌唱力があり、エースとして常にセンターを務めるのが梨沙子ちゃん。ハロプロの中でもモーニング娘。に次ぐ人気を誇るグループであるベリーズの梨沙子ちゃんがピチモになるということで、2007年当時は、アイドルファンの間で最大のニュース、というか大騒動となりました。おそらく、現時点におけるピチモ加入の「大物非オーデ」としては、梨沙子ちゃんがナンバーワンの知名度・実績・話題を持ったタレントさんだと思います。
- Snappeas（スナッピーズ）
- ピチモ卒業生夏帆ちゃんの所属するスターダストによる期間限定のアイドルユニット（活動終了）。夏帆ちゃんのほかにも、同事務所の先輩で、第2回ピチモオーディション出身の妹川華ちゃんも所属していました。
- 美少女クラブ
- ピチモ卒業生坂巻優里亜ちゃんが所属していたオスカーのアイドルユニット。「美少女クラブ21」から、後に増員され「美少女クラブ31」と改名。そんなユニットの初期メンバー、かつ最年少として優里亜ちゃんは活躍しました。ちなみに、今では編集部とオスカーとはすっかり切れてしまいましたが、当時はオスカーが非オーデ枠を持ち、藤本未来ちゃんや杉浦加奈ちゃんをはじめ、同事務所所属のピチモが多数いました。
■非オーデの王道
以上みてきたように、「アイドルグループからピチモ」というパターンは、すでに非オーデの王道となりつつありますが、それも当然。なにしろ、事務所側とすれば、ファン層をこれまでの男性中心から、女の子の小中学生へと広げることが出来る一方、編集部とすれば、実際に芸能界で活躍し、既にファンを抱えるタレントさんをピチモに迎え入れることにより、ピチレの売上げアップ＆知名度アップが図れるということで、まさに両者にとって利害の一致する制度であるからです。
■キーワードは「最年少」
また、「アイドルから非オーデ」のパターンには、多くの場合に共通するキーワードがあります。それが、ズバリ「グループ最年少」。上で書いたとおり、今回の亜美ちゃんをはじめ、梨沙子ちゃんも、里穂ちゃんも、そして優里亜ちゃんまでもが「最年少」。
ということで、アイドルグループからピチモになる場合、最年少ながらエース、もしくは最年少ながらエース候補として将来が期待されるタレントさんが、特にピチモになるといケースが多いといえます。
●参考日記 ⇒「ラブベリーにAKB＆SKE」（2011年5月1日更新分）
⇒「アイドルからモデルになるパターン」（2011年5月5日更新分）
⇒「アイドルグループ『エース』と『リーダー』」（2011年5月19日更新分）
