薔薇の迷夢

ピチレモンについて書かれた日記

ジュニアファッション誌の歴史

■ファッション誌の歴史
小学高学年〜中学生の、女の子向けファッション誌界というと、現在は『Hana*chu→』(主婦の友社)、『ピチレモン』(学研)、『ラブベリー』(徳間書店)、『ニコラ』(新潮社)の4大誌体制。まあ、4大とはいっても、その実、勢力的(部数的)には不均衡で、ニコラの1強、中間ピチレ、ラブベ&ハナチューの2弱といったところですが、各誌ともそれぞれに個性があり、上手い具合に読者的な棲み分けがなされ、一定の部数は確保しています。

ですが、いまから5年前のジュニアファッション誌界はどうだったでしょうか? 実は、6誌体制という戦国時代。まさに、生き残り競争の激しい時代だったのです。また、さらにさかのぼって、いまから8年前は、どうだったのでしょうか? ということで、今日はファッション誌の歴史についてみていきます。




■主要ファッション誌「創刊・休刊一覧表」

★2000年:ピチレとニコラの2大勢力
上のグラフを見てください。これで、各誌の「創刊時期」と「休刊時期」がひと目でわかるようになってます。と、そんなグラフから、2000年の時点で存在したのは、ピチレとニコラの2誌だけとわかります。ちなみに、当時の発行部数は、ピチレ30万部、ニコラ21万部であり、ピチレの圧勝でした。
★2001年:大挙3誌が参入
そこに、2001年の6月、CANDyが参戦。さらに同年12月、ラブベリーとメロンも創刊されることになります。こうして、翌年から、ジュニアファッション誌は「5大誌体制」となります。
★2003年:ハナチュー創刊
2003年の6月、ただでさえ5誌競合という混戦の中、新たにハナチューが創刊。ここから、脅威の「6誌乱立時代」が始まります。
★2005年:メロン脱落
2005年5月、6誌体制から、まず脱落したのがメロンでした。
★2006年:CANDy脱落
そして2006年2月。5誌体制から、さらにCANDyも休刊が決定。これにより、現在の4誌体制が固まりました。




■ファッション誌界の情勢推移
現存する『ハナチュー』『ピチレモン』『ラブベリー』『ニコラ』に加え、休刊中の『CANDy』(白泉社)と『melon』(祥伝社)。2004年前後のジュニアファッション誌は、この6誌がありました。ちなみに、当時はピチレ全盛期。現時点でピチレは16万部ですが、当時は現在と比べ約5万も多い21万部を誇り、依然ファッション誌の王様状態でした。

と、そんなピチレ優位の6大誌体制。しかし、同じ10代の女の子をターゲットにしたファッション誌が、同時に6誌もあったって、もちろん全部が生き残れるはずがありません。やがて売れない雑誌は淘汰され、休刊という名の、実質廃刊になっていきました。それが『CANDy』であり『melon』。ここで、休刊中の2誌についてちょっとふれておきます。なんといっても、筆者は『CANDy』読者だったわけで。




■CANDyとmelon
当時、筆者は、『ハナチュー』と『CANDy』の2誌を買っていました。同時に、売上トップの『ピチレ』は、大嫌いでした(笑)。いつも、本屋さんでも1番多く積んであるのが『ピチレ』。目立つところにおいてあるのも『ピチレ』。また、近くのコンビニでは、唯一『ピチレ』だけが置いてありました。「なんで『ピチレ』しか置かないの?『ハナチュー』と『CANDy』が欲しいのに・・・」と思いつつ、遠くの本屋まで行かなくてはならなかった日々を思い出します。

で、『CANDy』(2006年2月より休刊)です。現在活躍する「元CANモ」としては、蒼井優や仲里依紗、水沢エレナに小松彩夏、平田薫といったところがあげられます。自前のオーディション(CANモオーディション)を行っていましたが、なんと合格者は各回1名だけ。難関な分、合格すれば、必然、出番も多くなり、人気も出て、成長し、卒業後に有名になったモデルも多いようです。

一方の『melon』(2005年5月より休刊)。筆者は、数冊しか買ったことがないですが、とにかく紙質が悪かった印象しかありません。いま思えば、廃刊間近で、予算がなかったのかもしれません。なお、代表的な「元メロモ」といえば、ニコラの野崎夏帆や、元ハナチューの成海璃子、さらにはおなじみ元ピチの「つぐ」こと篠原愛実などなど。『メロン』は自前の読者公募型オーディションをやっていなかったこともあり、全モデルが非オーデということで、そのレギューラーモデルには掛け持ちが多かったようです。




■DiaDaisy創刊
と、そんなジュニアファッション誌界に、先日10月31日、久々の新規参入がありました。上述のように、6誌体制から、2つ脱落し、4誌体制が3年9ヶ月という長期にわたって続いていた状況に、ついに変化の時が訪れたのです。

それが、ファッション誌『DiaDaisy(ディアデイジー)』の創刊。発行元は小学館ということで、先月に発表され話題となった同社の学年誌『小学6年生』『小学5年生』の今年度での休刊を考えると、こちらに力を入れるのかもしれません。

とにかく、12月号が現在発売中。表紙は、一木有海・神元結莉の事務所後輩で、カルピスウォーターの川島海荷。値段は、580円とちょっと高め。ということで、買った人は、どんなモデルが出てたか、だれが可愛かったか、その他、感想などなど、教えてください。(管理人へメッセージを送る

小学館スペシャル増刊 Dia DAISY (ディアデイジー) [雑誌]

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■ライバル誕生でピチレは
ただでさえ、売上が低迷中のピチレモン。今回、新たなるライバル誌の参入で、ますます部数が減っちゃうんじゃないかと、ハッキリ言って心配してました。

ですが、12月号を見て、ちょっとその考えが変わりました。清野菜名の「ひとり表紙」は好評。本誌の「企画」や「付録」の評判も上々。実際、筆者への感想メールでも「なんか変わった気がする」「久しぶりに買ったんですが、内容が良くなってて、また買い始めようと思う」「新鮮でいい」といった、好意的なものが圧倒的。早くも、編集長交替の効果が出始めたのか、それとも、編集部に何かあったのか、とにかく誌面づくりが、明らかに良い方向に変わってきています。

加えて、次の次の号である2月号では、第18回ピチモオーディションの募集がスタートすることもあり、まさにピチレ的には上り調子。世間でも最も話題になり、本誌が売れる時期に入ります。この調子で行けば、売上も回復の兆しが見えてきたのではないでしょうか。




■まとめ
以上のように、ファッション誌の中で10年以上の伝統を持つのは、ピチレとニコラのみ。そんな両誌が、現在も売上2位・1位とトップを占めているのも、納得ではないでしょうか。

特にピチレは、来年が創刊25周年を迎えることになります。25週年という記念すべき時に、再びピチレが売上トップの座を奪還する。2010年は、そんな年になってほしいと思います。