薔薇の迷路

かつて三月の転校生と呼ばれていた日記

ピチレvsニコラ オーディション応募総数比較

■2009年オーディション結果が出揃う
ニコラ10月号で、今年のニコモオーディションの結果が発表され、5人の新ニコモが決定しました。一方のピチモオーディションについては、すでに6月号で結果が発表されています。これにより、2大ファッション誌「ピチレ&ニコラ」の2009年新モデルが決定したことになります。

具体的な人数は次に上げる「応募総数・合格者比較表」の通り。ニコラが5人でピチレが4人。両誌、ほぼ同じくらいの合格者数ということで、あわせて9人の新モデルが誕生しました。以下、それぞれのオーディションについて、応募総数に注目しつつ、比較してみたいと思います。




■ピチレ&ニコラオーディション応募数・合格者比較表

 ※()は合格者の内で、すでに事務所に所属している人数





■ピチレ&ニコラオーディション応募総数の推移グラフ




■応募総数比較
ピチモオーディションの1次審査は、応募総数7026通で、最終的な合格者は4人となりました。対するニコラのオーディションの1次応募総数は、なんとなんと1万4076! もともと、去年が9800でしたので、今回の1万人突破は予想されていましたが、フタを開けてみると、その予想を遥かに上回る1万4000越え。いかにニコラの人気が高いか、いかにニコラのモデルになりたいと思う人が多いかがわかります。

「ピチレ:7026」対「ニコラ:14076」ということで、ニコラはピチレのピッタリ2倍の応募数。これだけのオーディション規模の差、競争率の差があるわけですから、当然ニコラのモデルに選ばれる子のレベルが高くなり、それがそっくりそのまま本誌の売り上げアップにもつながっているのかもしれません。ピチレvsニコラの勝負は、ここにハッキリと決着がついてしまった気がします。

ちなみに、棒グラフからも分かるとおり、2006年から2009年までのの4年間で、ピチレは4000から7000へと、約3000人増加したのに対し、ニコラは6000から14000へと実に8000人も応募者を増やしています。




■両オーディションの制度的差異
ピチモオーディションとニコモオーディションを比較する上で、最も注意すべき点は「応募条件」です。ズバリ、どんな人が応募できるのか。だれでも応募可能なのか。ここに、ピチレとニコラのオーディションにおける、大きな差異が隠されています。

具体的には「事務所所属の有無」。芸能事務所に所属しつつ、デビューに向けレッスンを受けていたり、すでに芸能活動をしていたりする子でも普通に応募できるのがピチレ。一方のニコラは、事務所に所属して「いない」ことが応募の条件となっています。




■ピチモオーディションの不安点
ここから何が言えるのか。ピチレは、一般の読者がピチモオーディションに合格しようと思ったら、プロである事務所所属組と全く同じ土俵で勝負しなくてはなりません。よって、一般の読者にとって、確実に不利であることがわかります。

しかも、ピチレのオーディションについては、オーデ審査中であるにもかかわらず、ある応募者の事務所と、編集部との間で、やりとりされてる事実が出たり(第12回オーデ)、同じ事務所に所属する子が同時に2人も合格したり(第16回オーデ)、果ては「事務所専用応募用紙」の存在が出てきたりと、なにかと「不公平」で「裏」がありそうです。ということで、純粋にピチモになりたいと思って応募する一般の読者にとって、不安・不信が抱かれるのももっともで、これが応募数の伸びない要因の1つになっていることは間違いありません。

一方のニコラはどうでしょうか。ニコラは、事務所に所属しているとオーディションに応募すら出来ません。つまり、ニコラの場合、オーディション応募時点では、応募者全員が事務所に所属していないという公平な状態であり、まさにこの「平等感」「誰にでもチャンスがあること」こそがニコラオーディションの人気の1つといえます。




■合格者に占める事務所所属者
また、関連して、ピチモオーディションの「事務所枠」による不公平感について。これ、最初にあげた表の「合格者数」欄にある「カッコ内」に注目してみてください。ピチレの場合、2009年が「4(2)」、2008年が「6(1)」となってるやつです。

カッコ内は「合格者のうち、事務所所属者」の数。ようするに、一般応募でなく、すでに芸能活動経験のある子を、それぞれの事務所が主体となって応募させるケース。2009年は4人中2人(勝呂玲羅&黒田真友香)が、2008年は6人中1人*1(小川千菜美)が事務所に所属しつつピチモオーディションに応募して、合格したことになります。なお、もちろんニコラは、応募条件が「事務所所属禁止」ですので、各回通じ全てカッコ内の数字はゼロとなってます。




■事務所枠による不公平感
ここから、今年のピチモオーディションにおいては、一般応募から2人しか合格していないことが分かります。つまり、7000も応募があったのに、事務所に所属している2人(勝呂・黒田)が合格したことで、一般の応募者としては、残りのたった2つの枠を争うことになったのです。事務所組が合格することは、確実に一般応募者がピチモになるチャンスを奪っていることになります。

事務所組には、すでに「非オーデ」という「モデル事務所顔見せ」により、面接のみでピチモになる方法がります。ですから、特に今年のオーデのように、合格者のうち事務所所属組が半分も占めるとなると、どうしても一般読者としては納得できない思い、不公平感が残ることになります。




■合格後の所属事務所の差
また、ピチレの場合、事務所に所属していない人が合格すると、ピチレ編集部提携のモデル事務所「タンバリンアーティスツ」に強制所属となります。そしてさらに、今年から応募要綱に「ピチモとして活動する間はタンバリン所属でいてもらう」という条項が加わりました。

これはどういうことかというと、ようするに「タンバリンから移籍できない」「もし移籍するなら、その瞬間ピチモはクビ」ということです。この点からも、かなりの縛りがかかることになり、ピチモ卒業後の将来を考えると、不安があります。

ニコラの場合はどうか。応募者全員が一般応募ですから、みんな応募時は無所属なわけです。なので、自分が所属することになる事務所は、合格後に決まります。具体的には、最終選考段階において様々な芸能事務所が加わり、ここで「この子、うちの事務所に欲しい!」と思う子につき、手を挙げる形式だそうです。

で、ここでの重要なポイントは、その所属することになる各事務所が一流揃いであるという点。川口春奈の研音、日南響子のスターダスト、立石晴香のエヴァーグリーンをはじめ、レプロ、オスカーなどなど。ここ3年だけでも、これだけの有名事務所に、合格者がそれぞれ所属しています。

ということで、この「タンバリンか」「一流大手事務所か」といった、合格後の所属事務所の件が、ピチモオーディションとニコラオーディションの人気を決定的なものにした最大の原因であることは、言うまでもありません。




■「オーデの人気」=「雑誌の人気」
ピチモオーディションとニコラオーディションの応募者数の差がこれだけ離れてしまいました。応募者数は、「この雑誌のモデルになりたい」と思う人の数であり、すなわち「雑誌の人気」そのものに直結します。応募者数が売り上げ部数と結びついていることも明らかです(下のグラフ参照)。

今年の最新データ(財団法人日本雑誌協会HP)によると、ついに20万部の大台に達したニコラと対照的に、ピチレは過去最低の16万台に突入。オーディションの応募数の差が開くのと連動して、売り上げもグングン差が開いています。では、ピチモオーディションが、ニコラオーディションに負けない応募数を獲得し、オーディションのレベルを上げるにはどうしたらいいのでしょうか。




■参考:ピチレ・ニコラ売り上げ部数推移




■ピチモオーディション改革案
以上みてきたように、ピチモオーディションが不人気な理由は、「不公平感」と「合格後の事務所(将来性)」です。だったら、三月の転校生では、もう何度も繰り返しになりますが、ピチモオーディションの「合格者=タンバリン一括所属ルール」をとにかく改めること。これが最も必要とされるオーディション改革の第1歩です。そしてその上で、応募者の条件をニコラ同様「事務所に所属していない人」に絞って、一般読者に対して公平感を出す。この2点をセットにして実施することです。

奇しくも、先月号をもって白井編集長が退任し、今月号から新たに脇谷編集長となりました。もちろん、この交代の理由の1つとして「本誌の売上不振」があることは、容易に想像できます。毎年売り上げを落としているピチレモンを、今後どう立て直していくのか、新編集長の手腕に期待すると同時に、いい機会ですので、ピチモオーディションの制度につき、修正すべきところは修正してほしいと思います。

●ピチモオーディション改革私案
  (1)応募条件を一般読者に限定し、事務所所属者を排除する
  (2)合格者が所属することになる芸能事務所の選択の幅を広げる

*1:宮本優花は一般応募で合格後、ボックスへ移籍。よって、2008年の事務所組は小川のみ